銀世界は、様々な制限を押し付けてきます。何よりも真っ白に塗り替えられた世界は色のあるものを拒絶しているかのような怖さも。必然的に慎重な運転で走りながら目的の出羽三山のひとつ羽黒山へと向かいます。店らしい店は開いていません。店の存在を確認していても、雪と観光客の少ない平日は空けていないようです。
※例によって写真が遅れています。
羽黒山
出羽三山の一つです。正直、予備知識なくいく場所ではありません。素直に修業ができそうな場所です。と、いうことで冬にはお勧めしませんが…経験者の愚痴。
hagurokanko.jp ※写真の整理が遅れています。もう少しお待ちください。
心流紀行
羽黒山はモノクロの世界でした。車を駐車場らしきところに停めますが…これをまとめているいま駐車場では無かったことを知ります。きっとお寺関係者が停めていたがためにできた隙間に停めたのでしょう。
真っ白な世界というものを体験するのは初めてです。
羽黒神社の敷地は銀世界です。白の世界に黒い影が見えるモノクロの世界。一歩踏み出せば音が吸い込まれていく不思議な体験をします。きっと参道だろう道を進み鳥居をくぐり、最初に見えるのが随神門。何人かの人が通ったのかそこだけは石畳が見えます。門の下であることも雪が溜まらない理由かもしれませんが…
随神門を抜けると、急斜面?と感じる下り坂(階段)。完全に雪でスロープ状態です。が足を一歩踏み入れるとしっかりと沈みます。積雪30センチほどでしょうか。雪国で育っていない人間としては、雪玉を作って斜面を転がしたい衝動に駆られます。
下に人がいないことを確認して雪玉を転がすのですが、大きなあ雪玉に発展することはなく、自力で雪を掻きながら進まなければいけません。
結構な苦労の中で階段を下り、6つの社殿(神社)を通り神橋に辿り着きます。案内図を手に入れていないので、どの社殿に誰が奉られているかは知ることはできいませんが、小生に縁深いのは豊玉姫神社。行く先々で巡り合わせがあります。小生よりは
partnerに縁強い女神さまですね。ただ積雪で断念したので代わりに参拝です。
神橋を超えると右手に滝が見えます。その前に社殿(祓川神社と不動明王の祠でした。)があります。何ともシュールな空間です。雪国の冬の厳しさを感じさせる景色がそこには存在します。
小生はInstagramなどはモノクロで写真をUPさせることが多いのですが、この場所は何もしなくてもモノクロです。滝と川の音だけがしています。近づけるギリギリま近付き景色を楽しみます。
どれだけの時間、その場に佇んでいたのかは不明ですが、不意に「またこいよ」と言われている気になります。きっと短い時間ですが、「また」と自然に声が漏れ、急に音が戻ってきます。あと半歩、足を前にしていたら川に落ちていた場所であることに(驚)
下居社で雪を払っていると上から下ってきた人がいるので兄貴分が声を掛けます。
「上までどのくらいですか?」
相手の方がこちらをじっと見てから「1時間程度は見た方が良いですよ」と教えてくれます。明らかに装備が違います。それなりの準備をして上がらないと苦しいですよ、と教えてくれます。その理由を示すように、進む先の方を指さして、ここからは上りが続きます、と付け加えてくれます。
この山は修験道が鍛錬する場所です。後で知ることになりましたが此処も八咫烏にまつわる修験の場所。小生が目指すべき羽黒辨財天は山頂社のひとつ。時間と状況を考えて断念です。
元来た道を戻る。それだけで結構な修行です。
不思議なことは幾つか起きました。ここに辿り着けたこともですが、体感する幾つかの感覚に処理が追い付かなくなることは初めてでした。きっとこれまで先知識で武装していたのだと感じます。
熊野三社巡り以降、小生は、先情報は最小限になっていることが多いです。調べる時間も取れなかったのですが、余計なことを考えずに、招かれるままに、招かれる場所へと足を踏み入れていく。それが大事なのだと気付かせてもらった気がします。
セカンドキャリアに突入することを決めたのは、実は18の時。50までの人生とそれ以降に区切りをつけようと思いつつ、コロナなど社会情勢がワヤワヤとしていまになっていますが、目標の区切りに遅ればせながら辿り着きました。
仕事は選ぶつもりで選ばれている。と教わって邁進してきた日々はこの旅の終わりと一緒に落日を迎えます。年が変われば新しい時間が刻まれます。セカンドキャリア、何が起きるのか楽しみですが、小生にとってはお返しの時間になります。いただいた様々なことを、小生に求められる範囲で多くの方に返して行こうと思います。
生き方はがらりと変わります。楽しくできることだけを、楽しくできる人たちと重ねていく。そんな時間を過ごす予定…それを再認識させてくれます。
小生の前には助けてくれる兄貴分が。綺麗なほど周りがリセットされています。人も仕事もすべきことも、かっちりと分けられていく時間が訪れています。この地が小生のファーストライフの終着点のようです。
そんな事を考えている間に小生は鳥居に戻ります。鳥居の向こうで手を振ってくれているpartnerに安心します。小生、迷子になっても帰る場所を守ってくれている人がいるようです。
それにしても思考というのは…不意に大切な人で一杯になると、小生の体は一気に疲労が跳ね上がります。ゼイゼイと肩で呼吸を整えていることに気付きます。そして吸い込んだ空気が、肺にとっても痛いのです(泣)
此処からは一路仙台空港に向かいます。兄貴分の運転で(笑)
余談ですが…
この日の夕方から高速が大雪で閉鎖されたとか。そして飛行機も欠航便がちらほらと。
小生たちは無事に大阪へと飛び立ちましたが…招きとはこういうこともさすのでしょうね。それにしても、事前に情報を収集していたら、冬に羽黒山に向かうという暴挙はしなかったはずなので…準備時間を作れなかったことに感謝です。
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